ブランド初のチームパートナーシップ。資生堂がFCバルセロナと組む理由

2021.05.12 AZrena編集部


<記事内写真提供:株式会社資生堂>

世界88の国と地域で展開するグローバル化粧品ブランド「SHISEIDO」は2021年2月、FCバルセロナとオフィシャルパートナーシップ契約を締結。同社の男性化粧品シリーズ『SHISEIDO MEN』オフィシャルアンバサダーに、MFセルジ・ロベルト選手が就任したことを発表しました。

世界的な化粧品ブランドと、世界的有名クラブとのパートナーシップ契約には、どのような背景があったのでしょうか?株式会社資生堂SHISEIDOグローバルブランドユニットでPRを担当する南谷氏、資生堂ジャパン株式会社プレステージブランドマーケティング部でマーケティングを担当する伊藤成彦氏にお聞きしました。

(聞き手:竹中玲央奈)

 

ピッチ内外で美しく。バルサのサッカー哲学がブランドイメージと一致

ー今回の取り組みについて、「まさかFCバルセロナと資生堂が組むとは」という驚きがありました。パートナーシップ締結に至った経緯を教えてください。

南谷:『SHISEIDO MEN』のブランドイメージが曖昧になっていると感じていたことがきっかけでした。かつてはイメージモデルに著名な文化人・スポーツ選手を起用しており、SHISEIDOならではの高品質・高機能なイメージが発信できていました。しかし昨今はブランドとしての強みが十分にアピールできていないなと。

コロナ禍で、オンラインミーティングでスクリーン越しに自分の顔を見ることも増えました。『SHISEIDO MEN』は30代から40代の男性を主なターゲットとしていますが、身体的にも社会的にも、さまざまな変化を感じる年齢だと思っています。人生のひとつの転換点を迎える年代で前向きに生きていくにあたり、肌への自信はある意味自分自身の自信にも繋がってくると考えます。

 

ーまさに今回の『SHISEIDO MEN』のコピー、「次の一歩に、たしかな自信を」ということですね。

南谷:はい。『SHISEIDO MEN』に込めている思いと商品の高い機能性を掛け合わせてPRしたいと考えたとき、FCバルセロナやセルジ・ロベルト選手のイメージが合致していると感じました。


オフィシャルアンバサダーを務めるセルジ・ロベルト選手

 

ーなぜFCバルセロナだったのでしょうか?

南谷:FCバルセロナが圧倒的な知名度を誇るチームであることも、もちろんひとつの理由ではあります。ただそれだけでなく、彼らはサッカーにおいて「Play Beautiful(美しいサッカーをする)」を心がけています。そういったサッカー哲学の部分も、『SHISEIDO MEN』の高品質で“美しい”イメージと重なると感じました。

 

ーセルジ・ロベルト選手を選んでいるのも、興味深く感じます。コアなサッカーファンの受けが良さそうだなと。彼の人選については、どのような背景があったのでしょうか?

南谷:プロのサッカー選手としての実力がトップクラスであるだけでなく、プライベートも大切にされている選手です。オフザピッチの過ごし方も充実していて、バランスが良いんですよね。現代の男性が求めているような人間的な魅力をお持ちで、まさに『SHISEIDO MEN』のイメージモデルにぴったりでした。

 

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ーチームとのパートナーシップは初めてということで、社内での承認プロセスも気になります。

南谷:FCバルセロナには圧倒的な知名度と実力、さらに発信力があります。より多くの新規にお客様に知っていただくには良い機会だということで、社内でも評価をしていただきました。

 

約半分が女性による間接購入。コロナ禍でも成長中の男性化粧品市場

ー『SHISEIDO MEN』は、もともとイタリアやドイツなどヨーロッパから発売を開始した商品ですよね。グローバル的な視点で見ても、FCバルセロナとのパートナーシップは効果が大きいのではないでしょうか?

南谷:はい。ヨーロッパはもちろん、日本、そして現在は中国にも力を入れている商品です。グローバル的な認知度も大きいと感じています。

 

ー中国の男性化粧品市場にも、注目されているんですね。

南谷:中国の市場は、今急激に成長しています。若い世代のスキンケアに対する意識が高いようです。

また中国と日本に共通して特徴的なのが、女性が男性に対して化粧品を買う機会が多いこと。彼氏やパートナーに贈る方が多く、日本でも約半分の購入が女性の方による間接購入です。

 

ー日本でも、近年雑誌で男性化粧品の特集が組まれたりと注目度が上がっているように感じます。

伊藤:そうですね。コロナ禍でマスクが日常化し口紅やファンデーションなどを使用する機会が減ったことで、女性の化粧品市場は売り上げが落ちています。一方で、2019年と2020年を比べても、日本の男性化粧品市場は伸びています。この事実には、我々も驚きました。

先ほど南谷も話していましたが、オンラインで自分の顔も見ながら話す機会が増えたことも一因だと考えています。ここまで自分の顔をまじまじと見ることがなかった、という人も多いのではないでしょうか。ポテンシャルのある市場だと感じますね。


男性化粧品シリーズ『SHISEIDO MEN』ラインアップ

 

ースポーツファンであれば、『スポンサー企業の商品を選んで買う』ファン心理が働きやすいです。知名度の高いFCバルセロナとのパートナーシップによって、広くサッカーファンにアプローチできそうです。

南谷:おっしゃる通り、スポーツファンの方々のスポンサー企業に対する熱量は高いと感じています。

広くアプローチできるという意味では、SNSでの発信力も強みですよね。FCバルセロナのInstagramは9,000万人以上のフォロワーがいて、日常的に情報を発信しています。また、中国で広く使用されているソーシャルメディア「Weibo」アカウントも持っておられ、中国市場へのアプローチもできるなと。

ファンの方々のSNS上でのエンゲージメントも高く、今回のパートナーシップを発表したときも早いスピード感で広がりを感じました。クラブやファンの方々の影響力を活かせるような企画も展開していく予定です。

 

ークラブを活用して、デジタル施策に力を入れていきたいと。具体的にどういったコンテンツを考えておられるのでしょうか?

南谷:今FCバルセロナとともに、オリジナルのコンテンツを作成しています。それらをFCバルセロナとセルジ・ロベルト選手のアカウントだけでなく、SHISEIDOや各店舗が持つオウンドアカウントでもしっかり発信していきたいと考えています。

各店舗ごとのアカウントでは、美容部員さんが消費者目線で商品を紹介していたりと、一方通行にならないコミュニケーションを心がけています。今後もこまめな情報発信に取り組んでいきたいです。

 

化粧品から、アスリートが自分らしく輝ける世界を

ー今後、SHISEIDOが男性化粧品に対して作っていきたいイメージや、目指している世界観について教えてください。

南谷:男性は、特に皮脂や肌荒れ、乾燥で女性と違った肌悩みもあると考えています。資生堂は長年にわたって、化粧品に関する年代や性別ごとの嗜好性の研究を重ね、男性特有の肌悩みも解明しています。

資生堂ならではの分析から、男性が前向きにいきいきと、自信を持って過ごせるよう化粧品からサポートしていきたいと思っています。

伊藤:「男性に自信を与えていきたい」というのが大きいです。仕事に家庭にと、日本の男性は忙しい方が多いです。肌の調子が良ければ、忙しい中でも自分に自信が持てて前向きになれると思うんです。

 

ー確かに、「化粧をすると気分が上がる」というのは感じます。自信を持つためにも、男性アスリートにとっても化粧品は大事な存在に思います。今回のパートナーシップに始まり、もっとアスリートの方に使っていただきたいという思いはあるのでしょうか?

南谷:お肌が様々な環境にさらされるアスリートの方々にもぜひ使っていただきたいですね。昨今は特に、競技以外のライフスタイルに関しても注目されることが多いと思います。自分に自信を持つために、紫外線対策など、アスリートこそスキンケアが大切ではないかと。アスリートにも寄り添い、選ばれるブランドでありたいですね。

 

ー最後に、「美容×スポーツ」という分野に対して、今後の展望をお聞かせください。

南谷:資生堂の企業理念は、「Beauty Innovations for a Better World」です。アスリートが自信を持てるように外見から美しくしてサポートできればと考えております。特に『SHISEIDO MEN』では、男性アスリートとタッグを組み、影響力を持って全ての男性に力を与えていきたいですね。

伊藤:化粧品を通じて自信を与えて、パフォーマンス向上に貢献できれば幸いです。アスリートはコンディション管理がすごく重要だと思いますが、その中でスキンケアも大切にしていただけると嬉しいですね。

 

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