【前編】なでしこの“絶対的”エース。大儀見優季は唯一無二のパートナーと共に、生涯現役を目指す。

2015.01.06 森 大樹

大儀見優季

 

記念すべき2015年1回目のインタビューは女子サッカー日本代表(なでしこジャパン)・FW大儀見優季選手のインタビューです。大儀見選手は小学校1年生からサッカーを始め、日テレ・ベレーザの下部組織に入団。その後U-18日本代表を経てトップチームへ昇格、16歳でA代表デビューを果たされます。2度女子ワールドカップに出場、2011年には世界一を経験し、2010年にはドイツ・1部ポツダムへ移籍、リーグ制覇・CL優勝・得点王などのタイトルを獲得されました。昨年はイングランド1部チェルシーでプレー、2015年シーズンからはドイツクラブ初の女子チャンピオンズリーグを連覇した名門、ドイツ・ヴォルフスブルクへの移籍することが発表され、さらなるご活躍が期待されています。

今回は他のインタビューでは聞けないような大儀見選手ご自身の内面や、旦那様である大儀見浩介氏(メンタルトレーニングコーチ)との関係などについてお聞きしていきます。

 

中学からプロサッカー選手を志す

 

-まずはサッカーを始めたきっかけですが、お兄さん(永里源気選手・タイでプレー)、妹さん(永里亜紗乃選手・ドイツでプレー)とご兄妹もプロ選手として活躍されているということは、やはりご両親の影響でサッカーを始めたのでしょうか。

自分自身がサッカーが好きでやり始めたというよりは、やはり兄妹がやっていてお前はどうするんだ、という流れになったので、自分も始めましたという感じです。やり出してから、かなり真剣に取り組むようになりました。

 

-ご兄妹とは頻繁に連絡を取り合ったりしますか。

妹とは毎日取り合ってますね。おはようからおやすみまで(笑)

 

-初めからプロになりたいと思っていたのですか。

サッカーでプロになりたいと思ったのは中学に上がってからです。当時日本にはまだ女子のプロリーグはなかったですが、その頃は澤さんがアメリカでプレーしているのも知っていたので、私もそうなりたいと思っていました。親もどうせやるなら高いレベルを目指せという教育だったので、そこまで強くではないですが自然と意識するようになりましたね。

 

-シーズン中のオフの日には何をされていますか。

することは決まっていますね。午前中に体幹トレーニングをして、外にランニングに行きます。午後は自分のしたいことをします。カフェに行ったり、映画やドラマを観たり。部屋に閉じこもってます。

 

大儀見優季

どんなこともすべてプラスに変えてくれる存在

 

-※木場さんと八丈島でトレーニングをされていましたが、良いトレーナーに出会ったことで一番変わったことはなんですか。

今まで自分が知らなかった部分を引き出してくれました。身体的にも精神的にもそうです。プレーヤーとしての幅も増えたと思いますし、新しい世界が見えたことによって人生においての考え方も変わってきました。今までは自分の成長のためだけにやっていたのですが、そういった出会いがあってからは支えてくれる人のために頑張りたいと思えるようになってきました。進化していくことで新しい自分に出会えることは喜びでもありますが、それをピッチの上で表現していくことで周りの人にも喜んでもらうためにも結果を残し続けたいと思えるようになりましたね。

※木場さん:木場克己トレーナー。体幹トレーニングの第一人者で長友佑都選手(現インテル・ミラノ)のパーソナルトレーナーなども務める。

 

-浩介さんとは東海大学で一緒で、海外に行くというタイミングで「追い込まれて気付く、喜びは財産となる」という言葉を送られてから仲良くなったと浩介さんのインタビューの時にお伺いしました。

初めはそこまで意識していなくて、みんなからもらったメッセージの中に1つだけ少し違った角度から捉えているコメントがあり、こういう考え方をしている人もいるんだな、くらいにしか思っていなかったんですよ。ただ面白い発想だとは思っていましたし、それを明確に言葉にしている人は周りにあまりいなかったんです。

 

大儀見優季、大儀見浩介

 

-浩介さんとはどのような存在でしょうか。

特別(浩介さんを)メンタルトレーニングのコーチとして見ている部分はなくて、一緒に過ごす日常生活のすべてがメンタルトレーニングに繋がると思っています。例えばケンカをすることで精神的に強くなれたり、我慢することを覚えますし、身近にそういった経験をする機会を与えてくれる存在がいることで次どうしたらいいかを学べます。もちろん意見が合わないこともありますが、精神的に成長させてくれますね。いてくれるだけでどんなこともすべてプラスに変えていける、と思っています。その存在は離れていくものではないですし、存在してくれているだけで十分なんです。そこから受ける影響はたくさんありますし、本当に感謝しています。

 

【後編】につづく