本日は、清水ナショナルトレーニングセンター(J-STEP)にてキャンプ中の浦和レッズの永田充選手にインタビューをさせて頂きました。永田選手は、2002年-2005年に柏レイソル、2006年-2010年にアルビレックス新潟、2011年から浦和レッズで活躍されており、2003年、2010年には日本代表にも招集されています。そんな永田選手に所属している浦和レッズのお話等様々な本音を聞かせて頂きました。
柏レイソル入団の経緯
-サッカーを始めたきっかけを教えてください。
親父が日立製作所の監督と少年団のコーチもしていたので、親父に連れていかれていました。最初はもう強制的な感じで始めましたね(笑)
-それは何歳くらいのときですか。
幼稚園の年中くらいだったと思います。
-そこからはずっとサッカーだったんですか。
ずっとサッカーですね。静岡という土地柄もあり、サッカー以外に触れ合う機会がなかったので、自然とサッカーだけになりました。
-憧れのサッカー選手はいましたか。
その頃はあまり試合とか見てなかったんですけど、バレージ選手(ACミラン)が好きでした。
-プロを目指されていたのはいつ頃からですか。
プロを目指そうと思ったのは高校に入ってからです。その世代の代表に選ばれて、自分の世代の立ち位置みたいなところがわかるようになりました。そこで多少は自分も上の位置にいると感じたので、そこから本気でプロを目指そうと思いました。
-高校からプロに行かれるときに、柏レイソルを選ばれたきっかけはありますか。
レイソルだけ一年のときからスカウトの方が来てくださっていて、すごく見てもらっていたので、長い目で見てもらっていたということもありますし、あと一度は静岡から出てみたいと思う気持ちもありました。環境もガラッと変わるとおもったので。そういう気持ちは強かったです。
2度にわたって膝の前十字靭帯を負傷
-今までのサッカー生活で苦労したことを教えてください。
苦労したのは、ケガが多かったのでその時のリハビリ中にもう一回サッカーができるのかなっていう不安が常にあったことです。リハビリの期間は先が見えなかったので、相当不安はありましたね。
-ケガをして引退する選手も多いと思うんですけど、リハビリの間のモチベーションはどうでしたか。
膝の前十字靭帯を二回ケガしてしまったときは、一回目でリハビリのキツさを味わっていたので、二回目やってしまったときは、「またか!」と(笑)さすがに競技に復帰できるかという不安はかなり大きかったです。
-もともと小さい頃から永田さんのポジションはディフェンダーだったんですか。
そうです。ずっとディフェンダーですね。
-永田さんが感じるディフェンダーの魅力を教えてください。
正直言うと、前線の攻撃的な選手がいいなあと思うんですけど(笑)でも常に緊張感があって、ミスが許されないポジションなので責任もプレッシャーも非常にかかります。そこで、無失点で抑えることができたときは、達成感を感じます。あと後ろから前線にいいロングボールを出せたときは、かなり快感です。が、大変なことも相当多いですよ(笑)
-今で3チーム(柏レイソル、アルビレックス新潟、浦和レッズ)経験されていますが、サポーターやチームの雰囲気・練習など、どんな違いがありますか。
レイソルのときは、プロに入りたてでまだ慣れてもいない状態で、代表にも選ばれていたので、ついていくのでいっぱいな感じでした。でも若いときに代表に選ばれて、少し調子に乗った部分もありました。ただそこで前十字靭帯も切ってしまいましたし、羽根を折られたじゃないですけど、自分を見つめ直す良いきっかけになりました。
次に新潟に移籍したその年に今度は逆脚の前十字靭帯をきってしまったので、即戦力で呼ばれていったのに、何もできない状態になってしまって自分をすごく責めました。サッカーができるか不安にもなりましたね。ただ、移籍して2年目からはコンスタントに試合に出れるようになりましたし、自分のプレースタイルも確立できるようになりました。代表に戻ることができたのも新潟のときなので、新潟での生活は充実感もありましたし、自分のサッカーのスタイルはこういうものだって再確認させてくれた場所でもあります。
そして、今のレッズに移籍したのですが、レッズは代表クラスのレベルの高い選手が多いと感じました。新潟もそうですけど、レッズはみんなが知っての通りサポーターの応援が非常に熱いものがあります。それこそ会場の雰囲気に飲まれることがあるくらい。でも、そのレベルの高い中でプレーできる楽しさを感じることができました。とてもチャレンジしがいのある環境ですね。
-レギュラーを取り返す為に練習で心がけていること教えてください。
ケガをしないことはもちろんのこと、何が足りないかを常に考えています。1対1の対応であったり、後ろの中央のポジションなのでラインコントロールをこまめにしたり、視野を広げて攻撃の始めの起点になれるようにと意識して日々の練習を大切にしています。
悪い時期を大切にして欲しい
-サッカーと出会っていなかったら、今自分は何をしていたと思いますか。
サラリーマンにはなりたくないかな(笑)自由でありたいと思います。
-40歳,50歳になっても、ずっとサッカー関連で働きたいと思いますか。
今はサッカー関係にはいきたくないなと思います(笑)自分がプレーできないことがストレスに感じてしまいそうで。俺が出たい!みたいな感じで(笑)今はあんまり考えられていないですけど、サッカーでなくても違う形で何かサッカーに貢献したいなと思う気持ちはありますね。
-永田さんのサッカー以外の趣味を教えてください。
ゴルフですね。はじめて7年くらいになります。チームにもする選手は多いので。
-ご自身のプレーの魅力を教えてください。
ロングフィードを含めたキックには自信をもっていますし、さらに精度を高めていきたいとも思っています。
-日本のサッカー自体、今後どうしたら強くなっていけると思いますか。
海外の選手に体格で勝つことは難しいので、パスの技術であったり、スピードある攻撃では上回ることはできると思います。そういうところにこだわってプレーするといいのかなと思います。
-永田さんの性格についての魅力を教えてください。
動じないところですね。逆に言うとぼーっとしてるとか言われるんですけど。内心は焦ってるんですけど、外見からは見えないみたいです。
-ファンが知らない浦和レッズのおもしろい話があれば教えてください。
実は、定期的に選手同士で誕生日会をやったりしています。さらに言うと、祝われる方がお酒を飲まされるので大変です(笑)
-相当盛り上がりそうですね!最後に見てくださっている方々にメッセージをお願いします。
サッカーをやっているとケガがあったり思いがけないことが起こることもあると思いますが、つらい時期を考え方次第で人間的にも選手としても一段と成長できるチャンスだと思うので、悪い時期を大切にして欲しいと思います。