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ラクロスの普及を目指して。米プロラクロスリーグ、PLLの挑戦

2022.06.21 / AZrena編集部

2028年ロサンゼルス五輪で正式種目入りの可能性が高いと言われているラクロス。米プロラクロスリーグのPremiere Lacrosse League(PLL)は、先進的なリーグ運営によって、競技自体の普及にも努めています。

2022年5月、PLLはリーグの形式変更を発表。リーグ戦の上位4チームは「SIXES」と呼ばれる形式(オリンピック・ルール)で決勝トーナメントを戦うことになります。

「SIXES」は五輪種目入りを目指し作られた変種で、通常1チーム10人で行なうところを6人でプレー。出場選手を減らし、オリンピック選手村の負担軽減を想定しています。国際オリンピック委員会(IOC)への種目入りアピールが狙いです。

 

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今年で発足4年目を迎えるPLL。

2018年秋、ラクロス界のスーパースター・Paul Rabil氏が、兄で起業家のMike Rabil氏と共に「選手のためのプロリーグ」として発足。選手の待遇向上、ラクロスの競技普及、などをテーマにリーグを立ち上げました。

PLLのチームは、それぞれ本拠地を持たずに活動しています。試合は米主要都市のサッカースタジアムなどで行ない、新しい顧客をラクロス界に呼び込むことが狙いです。「ツアー型」形式をとることでコストを削減、素早いリーグ立ち上げに成功しました。

その他にも、興味深い取り組みが目立ちます。選手へは給与の一環としてリーグ株式を配布し、選手たち自らのリーグのプロモーションを促進。また米国主要放送NBCとの契約にも成功しており、タッチポイントを増やすことで競技自体の発展を目指しています。

2020年のコロナ禍では、率先してリーグ開催を発表。「バブル」と呼ばれる隔離施設で無観客試合を敢行し、感染を抑えてのリーグ開催に成功しました。各チームが本拠地を持たず、若いリーグであるがゆえの素早い経営判断が功を奏する結果となりました。

同年7月にはスポーツベッティング会社DraftKingsと提携。早い段階からスポーツベッティングを取り込むなど先進的な施策をとっています。

今ではトップリーグとしての確固たる地位を築いたPLL。その先進的なリーグ運営と今後の成長に、目が離せません。