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安岡由美香(バレリーナ)が追求する「究極の美」とはなにか?

2015.01.13 / AZrena編集部

安岡由美香
 
ABC-TOKYOに所属しバレエを披露する傍ら、バレエの講師をされている安岡由美香さんのインタビューをお届けいたします。
 

クラシックバレエは「どの種目よりも美しさを追求する競技」

 
――いつからクラシックバレエをされているのですか。
 
3歳からです。両親が勉強にも厳しかったので、バレエは英才教育のようなものではなく、習い事としてやっていました。中学では吹奏楽部に入りましたがあまり行かずに、習い事のバレエにばかり行っていました。高校のときは美術科だったので、普通科の科目の後に専門の科目が9時間目まである学校で忙しかったですね。それでもバレエは続けていました。
本当にバレエが好きだったんだと思います。
 
――そこからずっとバレエを続けられているのですか。
 
怪我をして、舞台でバレエを踊ることからは離れている時期もありましたが、それ以外ではずっと続けています。怪我した際も、JAZZやHIPHOP、コンテンポラリーなどの他の種類のダンス、演劇などをやっていたので、踊ることからは離れてはいませんでした。大学卒業後も、就職という道は選ばず、バレエのプロとして活動していくことに迷いはなかったですね。
 
――就職ではなく、バレエの道を選ぼう!と思った理由を教えてください。
 
一番は好きだったからです。小学校のときの作文にも将来の夢はバレリーナと書いていました。誰に聞かれても「バレリーナ!」と答えるくらいでした。小さい時からその夢以外答えたことないんですよ(笑)
 
――小さい頃から言葉にしている夢を、しっかり実現しているのが凄いですね。
 
いや、本当にまだまだです。私の両親は、大学は出ておきなさいという考えの人だったので、大学卒業まではやりたいだけバレエを出来る環境ではありませんでしたが、学業との両立を必死で頑張って大学まで卒業し、それ以降、私が目指すその先の人生に対しては、親も何も言わなかったです。私自身、学生との両天秤でやるのでは無く、バレエに完全に身を置くことが出来ればまだまだ伸びしろはあると感じていたので、バレエの道を選びました。
 
安岡由美香
 
――先ほどお話に出ていた、怪我の部位はどこですか。
 
怪我の場所は足首です。バレエはトゥシューズという靴を履くので、足首を怪我することは致命的なんです。最初は腱鞘炎だったんですけどね。
 
――それでも練習をしすぎて、悪化させてしまったのですね。
 
そうです。踊り続けていたら治らなくなってしまって。怪我をしながら1年以上続けていたんですけど、やはり怪我をしながらやるのは相当精神的にもきついものがありました。
 
――クラシックバレエの魅力を教えてください。
 
本当に色々あるので一つに絞るのは中々難しいですが、やる側の視点で言えば、どの種目よりも美しさを追求する競技なので、それはとても幸せなことだと思いますし魅力だと感じています。また、お客様に見て頂いて、感動したり、元気を出してもらえることも幸せですね。
 
安岡由美香
 

バレエを披露する傍らで講師としても活躍

 
――憧れのバレリーナはいますか。
 
素晴らしいバレリーナは沢山いますが、私が特に好きなのはアリーナ・コジョカルという方です。有名な方で本当に素敵なダンサーです。見る人によって感じる素晴らしさは違いますが、彼女は技術はもちろんのこと、伝える力が圧倒的に凄いと感じます。
 
――観客はバレリーナのどういういったところに凄さを感じるのでしょうか。
 
そこは、本当に人それぞれで良いと思っています。どういうところに凄さを感じるかは、見る方それぞれの美的な感覚だったり、好みの動きだったりで良いと思うんです。私は、もちろん動きにおける技術的な部分も見ますが、やはり表現力が高い人は、凄いなと感じますね。
 
――バレエのコンクール等はどのように順位が決まるのですか。
 
国際基準はないので、コンクールの審査員によってそれぞれです。年代によっても審査において重要視される点は違います。私はコンクール出場にはあまりこだわらずにバレエをしてきたので、バレエを続けることができれば嬉しいと感じるタイプでした。
 
――安岡さんの目指すバレエを教えてください。
 
バレエにはオリンピックがないですし、スポーツではなく総合芸術なので、順位や勝ち負けが目的のものではありません。なので、もっとバレエの可能性を広げ、もっと周りの方々に広めていきたいという思いが強いです。
 
――安岡さんの1日を教えてください。
 
平日は、朝9時か10時からレッスンが始まります。基本レッスンをしてから、公演に向けてのリハーサルをします。早くて14時までです。その後に一般の方へのレッスンがあれば行います。夜に時間があるときは、個人練習をしています。身体づくりとして、運動量自体は普段のレッスンで足りているので、怪我をしないために、筋力アップのトレーニングや体幹トレーニングをします。ジムでトレーニングする人は半分以下くらいです。レッスンで鍛えたい人もいれば、ジムで身体をつくる人もいます。
 
――教えるレッスンは何歳の人を対象にされているのですか。
 
下は3歳から、上は踊りたいという気持ちがあれば何歳でも。幅広い年齢の方のレッスンをしています。
 
安岡由美香
 
 
――安岡さんご自身の魅力を教えてください。
 
周りから言ってもらうことが多いのは、笑顔が多いことだと思います。心がけてもいますが、周りの人を元気にできるような人間になりたいと思っています。昔はツンとした子どもでした(笑) 大人になるにつれて笑顔が大切だと感じました。
 
――休みの日は何をして過ごされていますか。
 
休日でもトレーニングをしていることが多いのですが、最近は、休みの日は、美術館や映画館に行くなど、バレエから頭を離そうという意識もしています。人生の夢の一つに、世界中を渡り歩くというものがあります。ただ、現役中はあまり練習から離れたくないので行けませんので、将来の楽しみにしています。あと海が好きなので、自分の部屋はハワイの写真だらけです。あと、ふなっしーが好きです(笑) 現役中は1日休みだと、どこかに練習は入れたくなってしまいますね。
 
――バレエをやっていたからこそ起きたエピソードを教えてください。
 
イメージかもしれませんが、汗もかかなく、涼しそうな競技と思われることも多いです。実際は、運動量もすごく多いので、汗だくになっていますし、かなりしんどいです(笑)
 
――見ている方に一言メッセージをお願いします。
 
バレエを観てくださるお客様は、ご自分でもやっている方が多いので、是非やっていない人、今まで見たことのない人にも、みんなに観に来て欲しいです!どんな方でも気軽に足を運んでください。一度見ると、敷居が高そう…などのバレエのイメージが変わると思うので、是非観に来てください。
 
<了>