「どんな結果でも楽しむ」。ジェフ千葉サポ・いぬゆなの応援スタイル[PR]
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「サポーター」が、そのチームを選んだ理由は人それぞれ。生まれた時から地元愛を貫く人がいれば、特定の選手に惹かれてサポーターになる人もいます。
そんな愛するチームを応援する人々のストーリーに迫るのが、本企画「チームを支えるサポーターの“応援”の話 powered by HEAT-X/WIND-X」。
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第2回は、ジェフユナイテッド市原・千葉サポーターのいぬゆなさんにフォーカス。いぬゆなさんはTwitter上でJリーグに関する情報を中心に発信しており、その愛とユーモアのあるツイートが話題を呼んでいます。
初観戦では「サッカーに魅了されなかった」と語るいぬゆなさんが、ジェフに引き込まれた“劇的”な試合と、その試合の立役者となった選手とは。そして、彼が悔しさを何度味わっても、ジェフへの愛を貫き続ける理由に迫りました。
ジェフに引き込まれた劇的な試合
サッカーを初めて観戦したのは、小学校2年生か3年生の時です。母親と一緒に市原緑地運動公園臨海競技場に行って、ジェフと京都パープルサンガ(現・京都サンガF.C.)の試合を見ました。
試合中は僕の後ろにいた酔っ払いのおじさんが、ずっとゴールキーパーに野次を飛ばしていたんですよ。でも、ジェフは最終的に無失点。「ゴールキーパーはちゃんとやっているのにな...」と子供ながらに思いました。帰り道でもモヤモヤが続いていたので、サッカーが楽しいとはあまり感じなかったです。
その後もサッカーにそこまで興味はなく、代表戦がやっていたらテレビで見るくらいのレベルでした。次にジェフの試合を観戦したのは、J2降格初年度の2010年。フクダ電子アリーナ(以下、フクアリ)に水戸ホーリーホック戦を見に行って、1-0で勝ちました。
僕にとっては人生2回目のサッカー観戦でしたが、フクアリの雰囲気に魅了されましたね。フクアリは全面が屋根で覆われているので、観客の声援が響きます。僕は当時バンドをやっていたこともあり、「まるでライブのような空間だ」と感じました。
2010年は、それ以外にもシーズン終盤のギラヴァンツ北九州戦を見に行きました。試合は後半アディショナルタイム、佐藤勇人の決勝点で2-1と劇的勝利を収めました。このドラマチックな試合を見て、一気にジェフサポーターになりましたね。
ただ、残念ながらその年のジェフは4位でフィニッシュ。1年でのJ1昇格を逃してしまいました。北九州戦であれだけ良い試合をしたのに、昇格が叶わなかったわけです。これによって、逆にサポーター熱に火がつきましたね。
思い入れのある選手たち
ジェフで一番思い入れのある選手は、サポーターになるきっかけを作ってくれた佐藤勇人です。2019年のシーズン終了後に引退してしまいましたが、その年はケガ人の影響もあってボランチとして重宝されていました。まだまだやれるタイミングでの引退には、驚きを隠せなかったです。
そして、引退会見での発言にはさらに驚かされました。
「自分としては、試合に出たら誰よりも走れている。毎日の練習でも誰よりも走って、誰よりも闘えている。その状態で引退するという意味を、残った選手に感じてほしかった。これは選手としての責任だと思いますし、このクラブが今年こういう順位になってしまっているのは、一人ひとりが責任を感じなくてはいけない」(佐藤勇人)
※2019シーズンのジェフは、J2で開幕から5試合勝ちなしと低迷。その後も状況が好転することはなく、最終的に過去最低順位の17位でフィニッシュした
この引退については弟の寿人(双子の弟でジェフ千葉に所属)も引き止めたみたいですが、勇人の意思が固かったとのこと。自分のキャリアを犠牲にしてでも、愛するクラブのために問題提起をしたと思うので、響くものがありました。
身長差40cm以上。ギネス記録級の凸凹コンビ
2011年のFC東京戦は、特に印象に残っています。東日本大震災後に行われた初めての試合、僕にとってはジェフサポーターになって2試合目。しかも、相手はJ1から降格してきたFC東京だったので、注目度の高い一戦でした。そんな試合で、ジェフは3-0と勝利。サッカーの面白さを再認識しましたし、「今年は昇格できるのではないか」という密かな期待も抱いていました。
ただ、夏場にエースのオーロイが全治3カ月の大ケガを負ってしまったんです。当時のジェフは204cmのオーロイを中心に戦術を組み立てていたので、彼のケガの影響は大きく、最終的には6位でフィニッシュ。残念ながら昇格は逃してしまいましたが、オーロイは存在感がありました。記憶に残る選手ですね。
そのオーロイと2トップを組んでいた深井正樹も記憶に強く残っています。204cmのオーロイに対し、深井は161cm。ギネス記録級の凸凹コンビで、「オーロイの落としを深井が決める」という形は鉄板でした。
監督の色がはっきりしているチームは、見ていて面白いですね。僕が一番好きな監督はフェリックス・マガトです。選手を徹底的に管理する姿勢や、厳しい練習から“鬼軍曹”と呼ばれていました。ジェフのような昇格を目指しているチームには、良い意味での軍隊的、部活的な厳しさがあっても良いなと思います(笑)。
100連敗してもジェフを応援する
僕がジェフサポーターになってからは、まだ昇格という目標が達成できていないですし、悔しい思いをたくさんしています。それでも、サッカーにはいろいろな面白さが詰まっているので、負けたからといってその時間が無駄だとは思いません。勝ち負けによる感情の起伏も、ジェフというクラブを応援していないと得られないことなので。
結果が伴わないからといってクラブに愛想を尽かしてしまうのは、もったいないことだと思います。極端な話、僕はジェフが100連敗したとしても応援し続けますよ。
僕はいつもゴール裏の中心で応援しているわけでもなく、SNSでトラブルになることもないので、楽しく応援できています。フクアリはアクセスが良いですし、サッカー専用スタジアムなので、すごく快適です。
その最高の環境で、勝敗に一喜一憂しつつも、どんな結果でもサッカーを楽しむ。特にジェフというクラブは様々な経験をしてきているので、追いかけ続ける面白さがあります。
寒くて辛かった観戦試合は...
天候が悪い試合で印象に残っているのは、2012年のJ1昇格プレーオフ決勝の大分トリニータ戦。雨の国立競技場で行われた試合でしたが、当時のジェフは大分と相性が良く、しかも東京開催。ジェフサポーターのほうが圧倒的に多く、ホームのような雰囲気の中で行われました。
そんなジェフ有利かと思われた状況で、元ジェフの林丈統選手に決められて0-1で敗戦。今でもあのゴールシーンは忘れられないですし、11月下旬の試合だったので、ものすごく寒かったのを覚えています。
その後は2014年にもプレーオフ決勝に進出したものの、モンテディオ山形に0-1。雨は降っていなかったですが、こういった大事な試合は冬場に集中してくるので、やはり寒くて。しかも待機列に並んでいるときに、近くにいた高校生くらいの子が「俺、インフルエンザなのに来たぜ!」と言っていたんです。大事な試合なので気持ちは分かるんですけどね(笑)。サポーターにとっては体調管理も重要な要素かなと。
試合に負けると体感温度は下がりますし、上着をもう1枚持ってくれば良かったな...と思うことも多いです。僕は体調や気分によって応援のスタイルを決めるので、暖かければゴール裏に行き、寒ければ厚着をしながらスタンドに座って見ています。そういった応援の選択肢を持つためにも、防寒対策は大事ですね。
もちろん重要な試合では熱狂的に応援することで、人事を尽くして天命を待ちたい。ジェフがいつ昇格を果たせるのかは分からないですが、決まるのはきっと寒い時期になると思うので、防寒対策をしっかりとして応援に挑みたいです。
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