アントラーズの“スポンサー価値”を測る、女性マーケターの存在

2017.11.22 AZrena編集部

スポーツ界で求められる、デジタルの知見

アントラーズでは、常に「チームの勝利につながるか」を考えて行動しています。長期的なビジョンを持ちつつも目の前の試合に勝つために何をするのかを考える。こういう徹底した哲学はビジネスにもつながっている気がします。勝つための投資はするけどそれが最終的に勝ちに繋がらないのであればやらない。そこには明確なロジックが存在しています。

この姿勢は、データ分析においても通じるところがあります。 日々分析をこなすだけでは“なんとなく”データ分析をしがちです。明確な目的を共有できていないと、どんなデータを出したとしても、成果には繋がらない。そういう姿勢はアントラーズから学ばせてもらっています。なんとなく時代のトレンドを追っていくだけだとデータは死んでしまう。今現在どこに課題があって、それに対してどういうアプローチができるのか。例えば川崎フロンターレとアントラーズではアプローチが違うと思いますし、リーグの立場でもそれは異なる。スポーツの仕事では勝ち負けが関わってきます。その中で、それぞれの立場や現状をしっかりと理解するということがデータを扱う上でとても大事になると感じています。

今年はアントラーズの一員として、クラブにどういったデータが必要なのかがようやく見えてきたので、次はそのデータを活用するフェーズに移りたいと思っています。クラブではどのようにデータを活用しているのかを、ニールセンの人たちにも知ってもらい、今集めているものや扱っているデータは調査対象として将来性があるのかどうかとも一緒に議論していきたいです。これまではアントラーズを軸とした仕事が多くなっていますが、会社側に還元できるものも作っていかないといけないと思っています。

オリンピックをきっかけに色々な企業がスポーツへ協賛することに対して関心を持ち始めています。オリンピックに協賛する企業は世界を見据えているので、目の前に届く人たち“だけ”相手にマーケティングをするわけにはいきません。すると、必然的にデジタルを介さなきゃいけない。そういう観点から言っても、スポーツの世界では今後、デジタルなアクティビティは絶対に増えると思うんです。

オリンピックが終わった後にプロ野球とサッカーを中心にそのフィールドは広がっていくと思うので、クラブ側としてはそのチャンスを絶対逃してはいけないし、アンテナを張り続けなければいけない。だからこそ、今からデジタルの仕組みと活用方法をきちんと理解しておかないといけませんし、継続的な成長を見据えたプラットフォームの構築を意識することが重要だと思います。

スポーツ界には外からの血が必要

個人的には、これからは一般企業で経験を積んだ方にたくさんスポーツ界へ入ってきてほしいなと思います。クラブやリーグは長年同じ業界で働いている人が多い印象があります。もちろん、そういった方のノウハウは非常に大事で、今後も必要です。そこに、スポーツとは異なる広いマーケットで仕事をしている人たちが入ってくることによって、ビジネスも拡大していくと思います。そこに一つ条件を加えるとすれば『自分はこれに強い』と言えるものがあることがベストかなと。

でも、「想いを持つ」というのが1番大事かなと思います。そして、その想いが自分ではなく外に向いている人と一緒に働きたいと思いますね。1人だけでは絶対に仕事ができないというのが私の持論で、常に助けられながら仕事をしていると感じます。そういうことを理解して、自分のためだけではなく、クライアントのため・チームのため・市場のために助け合って1つの成果を目指して行くことができる人と一緒にこの業界を盛り上げて行きたいです。そういう人と会話をしたり、働いたりすると、アドレナリンが最も出ます。そういう意味でも、周りを見る目というのは私にとってとても重要だと思っています。あとは、これから若い人もこの世界に多く入ってきてもらいたいですし、『◯◯がしたい』という強いマインドを1つ持っていただきたいなと思います。